一人だけの物語

徳羊舎の濵田です

 

うちに遊びに来ているへっぽこ高校生への支援を新たに頂き、ご支援は総額4万円となりました

深謝いたします

 

加えて、実験的に「しるし書店」というサイトで、僕が読んだ本を販売しています

ほとんど期待していなかったのですが、始めてすぐに1冊1,000円で売れました↓

markingbooks.otogimachi.jp

 

さて、『7つの習慣』、今日からついに新章(第5の習慣)に入りますよ!!

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まず理解に徹し、そして理解される p.440~496

共感によるコミュニケーションの原則 p.442~495 

人格とコミュニケーション p.445~448

相手が心を開いてくれるような人格を土台にして、相手に共感して話を聴くスキルを積み上げていかなければならない。

(『7つの習慣』スティーブン・R・コヴィー著、キングベアー出版、2020年、448頁)

※下線は濵田によります

前の章で扱われた"Win-Win"は相手との信頼関係がないと成立しません

世の中"Win-Lose"(自分が勝って相手を負かす)で交渉に臨む人が多いから、今回の相手も"Win-Lose"で来るだろうなとなって当然ですよね

 

だから、本当にこちらがWin-Winを望んでいることを信じてもらわないといけない

信頼関係構築の最重要事項としてコヴィーさんが迷わず挙げているのは、

話を聴くこと」です

 

ただし、ただ聞けばいいと言うものでは全然ない

上に引用した言葉の通り、話を聴く「スキル」(テクニック)だけを身につけてもまったく意味がないということです

それは、

相手が心を開いてくれるような人格を土台にしていなければならない」

コロナで教会に来られなくなった婦人を尋ねる

今日は午後からあるご婦人のところに行ってきました

教会の信徒のお一人です

コロナのおかげで、肺に問題を抱えている彼女は心配で教会に来ることができません

そこでこちらから僕が出向きます

 

聖書の話をしてお祈りすることが中心です

けれども「周辺にそれ以上の時間」を割きます

 

話を聴くんです

 

物静かな方なのですが、さすがにコロナ禍で人に会っていないと話したいことが溜まってしまっています

心は開いていただけているを思います

 

ひたすら話を聴きます

と言っても僕はぼ~っと相手を眺めている感じです

目の奥とか、表情とか、顔色とか、姿勢の変化とか、体の動きとか、全体を頭を使わずに目に映しています

相槌を打つこともありますが、無理して打ちません

会話が止まっても無理に話しません

向こうからまた話し始めてくれます

 

帰りに、

「先生とお話しすると元気になるわ」

と言われていました

社交辞令の響きはなかったです

それに初めから心と体の変化を見ているので、元気になっているのは一目瞭然でした

 

テクニック(スキル)も大事ですが、少し鋭い人にはすぐ見抜かれると思うんですよ

テクニックに溺れると相手は逆に警戒し心を開かなくなるとコヴィーさんは指摘しています

 

テクニックの土台となる人格の側面から言えば、

「単純にそのご婦人を好き」ということです

(80歳を超えるおばあちゃんですのでご安心ください、むろん若くても問題はありません)

 

あと、8年弱の付き合いがあるということです

もしその8年弱の中で僕がそのご婦人の信頼を裏切り続けていたらどうでしょうか?

今更いくら話を真剣に聴いたって意味ないですよね

僕が生きている姿と人格を信頼してもらえてなければ意味がないです

 

でも、最初から信頼関係があったわけじゃないのはもちろんです

8年前に三重県の教会に赴任してきた時は、信頼関係を築くために「話を聴く」ということは特に意識していませんでした

「話を聴いてもらう前に聴かせてもらう」のは赴任する前からの習慣だったので、たまたま信頼関係を構築するために役立ったということです

 

まず、こちらが先に相手を信じ、話を聴く

そうでなければ相手が心を開くきっかけができませんよね

 

今日は戦争の前後に台湾から引き揚げて来た時の話を聴きました

そりゃあ壮絶でしたよ

それは歴史というより、一人の人間の物語でした

ニコニコしながら話していたけど、この物静かで愛すべき婦人がどれだけの荒波にもまれてそれでも生き抜いてきたことか

 

私の独自性をあなたが深く理解し、心を動かされない限り、私があなたのアドバイスに心を動かされ素直に受け止めて従うことはないだろう。

 (『7つの習慣』スティーブン・R・コヴィー著、キングベアー出版、2020年、448頁)

 あれは「彼女だけの物語」であり、真正な「独自性」でした

だから心を動かされるんでしょうね

 

でも考えてみると、同じ人間なんて一人もいないんだし、実はつまらない物語なんて一つもないのかもしれませんね

(でも付き合いたくない輩も存在するのでその人たちの話はもちろん聴きません)

 

だから原理的に言って、まずこちらが話を聴いて心を動かされるというのは可能なんでしょうね

もちろん、土台となる人格が相手にとって信頼に足るものであるということが大前提になってくるのでしょうが

 

それではまた!!