安い高いも感情次第か
徳羊舎の濵田です
『セイラ―教授の行動経済学入門』は急ですが、
今日で最後にしようと思います
この後、同じくセイラ―さんが書いた、
『実践行動経済学』を注文しますから
届いたらそちらを学ぶブログを更新していきますね
『セイラ―教授の行動経済学入門』は、経済学誌に掲載されたセイラ―さんの「論文」をまとめたものです
なので、経験的に庶民は分かってることも、非常に丁寧に「実証、論証」していきます
つまり、このブログで扱うには少し「かたすぎる」かなと…
今日は『セイラ―教授の行動経済学入門』のラストに、大事な点を一つだけ
損失回避
どういう実験が行われたかは省いて結論を書きますね
「人は利益よりも損失に敏感である」
そこから人間の経済行動に深い影響を与える、
「現状維持バイアス」が生まれます
つまり、損をする額を利益が上回ったとしても、多くの人は、
「損失の方ばかりを気にして現状維持を選択する傾向」があるということですね
たとえば 物を買うとき
UNIQLOの1,000円のTシャツと、イタリア製のブランド8,000円のTシャツ
UNIQLOのはだいたい1年でボロボロになるとします
イタリアでもどこでもいいのですが、本当に良い綿を使って丁寧な加工をしているTシャツは非常に丈夫です
10年もつとしましょう
UNIQLOは1年で1000円、イタリア製のものは1年あたり800円
イタリア製の方が安い
でも、8,000円は高い、もったいない、贅沢と思ってしまう
ここにはかなり「損失回避」の原理が働いていると
つまり、現金が減るという損失ですね
短期的にはUNIQLOを買う方が財布にやさしいですが、UNIQLOを10年買い続けるとイタリア製の方が損失が少なくなります
売る場合
「損失回避と現状維持バイアス」を考えると、消費者は、
「損をしていないか」を最重要視する傾向があることを念頭に置く必要があると
(その割に実際はそろばんをはじかないんだけど…)
例えば僕がこのブログを有料にして、
「一カ月500円」にするとします
十中八九だれも読まないですよね
月20本ブログを書くとすると、
「一本当たり25円」です
缶コーヒーかジュース一本我慢すれば5~6本以上読めます
(たぶん今のチロルチョコより安い)
傲慢だとは別に思わないんですが、ばらつきはあるものの、一本25円以上の価値はあると思っています
25円の価値もねーよ!!という人もたくさんいるかとは思いますけど、確かなことは、多くの人が、一本25円ということより、
「月500円は高い!!損だ!!アホか!!」という思考になりがちなことだと思います
だから「売る側」に立った場合、「損失回避」の傾向をなだめていく必要がありますよね
野暮ったいし、好きな作業じゃないけど、商品・作品が生まれるまでの過程(ストーリー)、作るのにかかったコスト(このブログなら平均一本1,000円くらい?)、市場価値なんかを透明化するのもありかも
(野菜なんかも生産者の顔が見えるとお金が出しやすい)
現実的な感覚としては、買い手が一本200円(月20本で4,000円!!)くらいの価値がある!!と感じないと、月に500円は払わない気がします
と考えると、ブログとかメールマガジン、オンラインサロンなんてのは、やはり内容の質と市場価値を高めていくしかないのかもしれません
(絶対的価値と相対的価値)
条件が整わないと非常に非効率的です
(濵田はブログを収益化する気はありませんが)
今日はそんな感じです
『実践行動経済学』が届き次第、そちらの学びに入りますね
それでは!!